
小野寺 清

声でやればいい
「清さん、LINE使ってます?」
「使ってるよ。毎日ね」
「Googleは?」
「使うよ」
「YouTubeは?」
「見る見る」
「AIも使ってるんですか?」
「それが一番使ってるかもしれないな」
「文字を打って?」
「いや、しゃべるんだよ」
「しゃべる?」
「そう。俺、文字を打つのが面倒くさくてね」
「LINEも?」
「しゃべる」
「Googleも?」
「しゃべる」
「AIも?」
「しゃべる」
「でも、音声入力って間違えるでしょう」
「間違えるよ。しょっちゅう」
「それで大丈夫なんですか?」
「大丈夫、大丈夫。違ってたら直せばいいんだから」
「ずいぶん気楽ですね」
「便利なもの使うのに、難しく考えたってしょうがないだろ」
「まあ、それはそうですね」
「機械にこっちが合わせるんじゃなくて、こっちに機械を合わせてもらえばいいんだよ」
「なるほどね」
「分からなかったら、もう一回しゃべる。それでいいんだよ」
「じゃあ、このホームページも?」
「そう。AIとああでもない、こうでもないって話しながら作ってる」
「ホームページまで作れるんですか」
「俺一人じゃ無理だよ。だから一緒にやってる」
「文章も?」
「文章も。写真も。考え事もね」
「なんだか面白いですね」
「面白いよ。昔だったら思いついて終わってたことが、今は形にできるからね」
「清さん、結局、何をやってる人なんです?」
「それがね、一言じゃなかなか言えないんだよ」
「じゃあ、このホームページは?」
「まあ、名刺みたいなもんかな」
「名刺にしては、ずいぶん話が長いですね」
「ハハハ。確かにそうだな」
「それで、本当の入口はどこなんです?」
「もう少し先」
「まだあるんですか」
「あるんだよ」
「じゃあ、ちょっと見てみようかな」
「そうしてもらえたら嬉しいね」